韓国の部品産業動向
1. 韓国の部品産業の現況と育成
    −韓国産業資源部−
韓国の部品・素材産業の現況

韓国の部品・素材産業の現状と、韓国政府が推進しております部品・素材産業の育成政策の方向についてご説明します。

韓国の部品産業は高成長を続けてきた産業です。自動車、機械、電子部品を中心とし、90年から97年まで毎年二桁以上の成長を続けてきました。98年の数値はIMF管理体制下におかれており、経済危機のために生産と輸入が減り、内需が激減した結果の数値ですが、輸出は相対的に減りませんでした。

  1990 1995 1997 1998 年平均成長率
(1990〜1997)
生産 214 437 500 268 12.9%
輸入 44 100 101 66 12.6%
輸出 46 88 117 105 14.3%
内需 212 448 434 229 10.8%
(単位:億ドル)

韓国の部品・素材産業の特性というのは、他国に比べて需要に基づいた高成長産業であるということです。韓国には世界的な組立完成産業が存在しており、例えば、世界1位の造船業や4位の自動車産業、6位の家電産業などがあります。 また、優秀な生産要素とインフラを持っているのも他国とは違った点です。労働生産性は皆さんがご存知のとおり非常に高く、他国とは比べ物になりません。道路密度や年間労働時間も非常に高いレベルです。それからIT産業への投資も盛んです。IMF体制以降、IT産業への投資が非常に増え、IT産業の基盤がたいへん発展しています。 通貨危機を通じまして、韓国は今後さらに成長できる潜在力を持っていると考えられており、今がその時であると言えます。中小企業が行っております研究開発費の成長率はIMF期間においても増加しており、中小企業の技術開発力は強化されています。中小企業が持っている研究所の数も増えています。

通貨危機を通じまして、韓国は今後さらに成長できる潜在力を持っていると考えられており、今がその時であると言えます。中小企業が行っております研究開発費の成長率はIMF期間においても増加しており、中小企業の技術開発力は強化されています。中小企業が持っている研究所の数も増えています。

外国人投資企業への支援制度

次に、外国人投資企業に対する韓国政府あるいは、韓国社会が提供できる支援制度を紹介します。低価格の賃貸用地の提供、租税減免、労使関係の安定のための支援、資金調達およびM&A支援、行政手続の簡素化などがあります。

まず初めに、低価格の賃貸用地の提供についてご説明します。簡単に申しますと、投資家の皆さんには少なくとも工場用地の賃貸に関しては負担にならないようにするというのが韓国政府の基本的な立場です。例えば、慶尚南道に晋泗(チンサ)工業団地があります。これは日本の部品素材企業を集中的に誘致しようとしており、政府が外国人専用の工業団地にしようとしています。政府が土地をすべて買い上げ、賃貸用地とする予定です。このように、工場用地提供については、投資家の皆さんに決して負担にならない支援を私どもは提供する用意があります。

二つめは、租税減免についてですが、これは非常にシンプルです。他のどの国に比べても韓国は投資家に対して有利な制度を提供しています。そして、日本と韓国の間で二重課税防止協定を結んでおり、租税制度について投資家の心配は軽減されていると思われます。

三つめは、多くの日本企業の方が不安視している労使関係の問題についてご説明します。韓国の労使問題は80年代の後半から90年代の半ば頃まで、かなり厳しい状況にありました。しかし現在はそれが改善されており、近年の労使紛争件数は激減しております。世界的に見て、労使問題を10年以内に解決した国は韓国以外にはないと思います。日本は労使問題を解決するのに10年以上かかったのではないでしょうか。すでに現在の韓国では、労使問題に関して負担に感じている企業はあまりありません。しかし、昨年末に私が来日した際、多くの日本企業の方が韓国の労使問題について問題視していたのには驚きました。それは我々にとって大きなショックでした。皆さんが韓国で企業活動をされる時、労使問題が皆様に悪影響を与えないように我々は最大限の努力をしています。

四つめは資金調達、そしてM&Aについてご説明します。韓国において、特に部品素材の場合、専門化、自動化が進んでおります。M&Aに関してはかなり制度上の恩恵がありますし、韓国ではすでに特別法が制定されました。また、外国人投資企業であっても技術開発資金など政府支援の対象範囲に含まれます。

五つめは行政手続きの簡素化、そして経営上の問題に対する支援についてご説明します。外国人投資を届出制とし、許認可の一括処理及び自動承認制度を施行、外国人投資支援センターを設置するなど、手続の簡素化に努めました。また、経営上の問題については、オンブズマン制度やホームドクター制度によって個別に対応し、問題解決に当たる体制ができています。

部品・素材産業育成の政策方向

続いて、韓国の部品・素材産業育成の政策方向についてご説明します。政府は現在、企業の専門化、大型化に焦点を当て、企業を誘導しています。部品・素材産業を完成品のための付属品あるいは付属産業とはみておりません。グローバルソーシングにおいて、核心産業であるとみています。

さらに、従属的で垂直的な取引関係からの脱皮、組立産業からの脱皮をし、企業独自の技術力、マーケティング能力を持つ形に誘導していき、不公正取引も防止しようとしております。部品・素材産業の場合、最も重要なものは技術開発です。民間の技術開発を支援するために、すでにかなりの額を政府から支援しています。そしてこのような政府のR&D資金というのは外国人投資企業に対しても差別なく同じように活用されるように制度化されています。部品・素材産業のインフラ拡充も重要です。信頼性の評価基盤である信頼性の保険制度などがありますが、今年の下半期から韓国では信頼性、保険制度が導入され、実施される予定です。また、部品分野ではB TO B取引が非常に拡充されます。

部品・素材産業のインフラ拡充も重要です。信頼性の評価基盤である信頼性の保険制度などがありますが、今年の下半期から韓国では信頼性、保険制度が導入され、実施される予定です。また、部品分野ではB TO B取引が非常に拡充されます。

部品・素材産業の韓国における利点

最後に、なぜ韓国が部品・素材産業に有利であるというふうに私が考えているかについて簡単にご説明します。第一に、IMF通貨危機にあいだ、韓国ではかなりの額の投資がIT分野で行われました。これは他の国が追随できないような財産であると思います。

第二に、韓国は部品・素材を支援できる素材産業が存在するということです。韓国には強力な鉄鋼産業があります。また、大規模な石油化学産業も有しております。これは他の国にはない好環境といえます。

そして第三に、すでに申し上げましたけれども、中小企業においてもかなりの技術・開発力が強化されておりますそして第三に、すでに申し上げましたけれども、中小企業においてもかなりの技術・開発力が強化されております。これもまた、日本企業とビジネスを進める上で日韓の力のギャップを埋めることのできる投資が、ここ1、2年の間に行われたということを意味します。他の東南アジア諸国とは比べられないほどの研究開発力が中小企業にあるという点を考慮され、今後、日本と韓国の間の文化・ビジネス交流にいい例が出てくることを願いたいと思います

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